2022年に開催されたAFCカンファレンス ワイルドカードの試合を振り返ります。
シンシナティ・ベンガルズ vs ラスベガス・レイダースという組み合わせになりました。
今回は、ベンガルズのオフェンスから気になったプレイを3つご紹介します。
Jet motion Zone Fake Deep Out Pass
レイダースのディフェンスは後ろにSFを置いたCover 3 もしくはCover1をBasic Coverとして使用していました。
このプレイはJet Motionを絡ませてディフェンス全体の意識を左にもっていきつつ、さらにはランフェイクでディフェンスを前に反応させた上で、CBとエースWRジャマール・チェイスを一対一にしています。Cover 3やCover1の弱点はCBの前のゾーンや、CBとWRの一対一を狙ったパスプレイです。
Cover 3とCover1の弱点については、過去にもこの記事で解説しています。
また、ベンガルズは一試合通してWRをモーションさせてオープンに走るプレイを展開していました。このプレイはその裏を取ったプレイですね。ジャマール・チェイスに楽々とパスが決まりました。
※Game Passのコーチフィルムでは6:59付近です
Screen
WR同士がディープパスを走り、これにより下がったディフェンス選手により空いたゾーンに対して、RBのスクリーンを仕掛けています。
これも、レイダースのディフェンスがカバー3系を採用していることから、ディープパスに対してCBとSFが後ろに下がる習性を突いたプレイです。
また、スクリーンはバウンダリーサイドに展開するとOLの移動距離が短くなります。OLのブロッキングも見事でした。
※Game Passのコーチフィルムでは8:31付近です
WR Motion Toss Sweep
4th Down を突破するためにジャマール・チェイスの脚力を生かしたプレイです。肝になっているのは、QBのジョー・バロウは最初センターから離れていましたが、少し急ぎ気味にセンターの真後ろに移動し、QBスニークを思わせる動きをしました。
これにより、レイダースはDLを中に寄せてLBが前に上がり、QBスニークへの対応をしましたが、結果的にはこれが裏目に出る形となりました。
※Game Passのコーチフィルムでは29:03付近です
いかがでしたでしょうか。試合展開としては、ベンガルズオフェンスは非常にテンポよくボールを前に進めていましたが、レイダースディフェンスも要所で抑えていました。また、レイダースQBのデレック・カーのパスは非常に冴えていました。
最後の最後までどうなるか分からない、非常に見ごたえのある試合でした。そして何より、プレイオフは通常のウィークと違って負けたら終わり「Win or Go Home」の戦い。
まだまだプレーオフは始まったばかりなので、これからの展開が楽しみです。
それではまた次回をお楽しみに。
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