【アメフト 大学】立命館大学 vs 関西学院大学 2022

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さて、今回は関西学生リーグの最終戦である、立命館大学対関西学院大学の試合をご紹介します。

関西屈指の強豪校である両校のライバリー対決といわれているこの試合。関西学院大学はここまで全勝。一方の立命館大学は既に関西大学に敗れて1敗がついている状況でした。

関西学院大学は勝利もしくは引き分けでも独立優勝となります。一方、立命館大学が勝てば、1敗が3校並んで同率優勝となり、甲子園出場をかけた試合に進む大学は抽選になるといった中で、試合が行われました。


この試合の解説はYoutubeとポッドキャストでも配信しております。

【アメフト・戦術解説】立命館大学vs関西学院大学




試合のハイライトは以下から確認できます。

【ハイライト】2022年11月27日【関西学生第7節】関西学院大学vs立命館大学


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試合の見どころ

1Q
関学のQBは星野選手なんと1年生!!私の知っている限りでは、立命館大学戦で1年生QBが先発で出場したのは記憶にありません。
・1Qの印象としては、関学DLのプレッシャーが激しく、立命館大学QBの庭山選手は常に逃げながらパスを投げざるを得ない状況でした

2Q
立命はラン中心の組み立てですが、時にロングパスを通じる姿勢を見せていました。1試合通してこの姿勢は崩していませんでしたね。
・WRの糸川選手がQBに入る、ワイルドキャットフォーメーションからのランと、その糸川選手のパスプレイでTD。ついに関学が7-0と先制します
・なかなか攻撃が進まない立命館ですが、自陣30ヤード4-16という状況でまさかのパントフェイクパス。これは残念ながらパスが届かずに失敗

3Q
立命館大学はRB平松選手へのスクリーンプレイでロングゲインし、これをFGにつなげます。このキックは外れるのですが、ここで関学の選手に反則があって1stダウンを獲得します
・そして、この攻撃をQBの庭山選手のキーププレイでTD!!しかし、ここで庭山選手は負傷してしまいます。
同点なら引き分けで関学のリーグ優勝が決まってしまうので、立命は2ptを選択しますが、ここはスナップミスもあり失敗。7-6となります。
・次の関学の攻撃は1年生CBの橋本選手がCBの位置からブリッツしてサックするというビッグプレイもあり、3アンドアウトに抑えます

4Q
・関学の攻撃は、WRへのサイドスクリーンフェイクのRB前島選手へのショベルパスで24ヤードのロングゲイン!!この攻撃シリーズをFGに繋げ、10-6とリードを広げます
・立命の攻撃はミドルパスとランでゲインしますが、最後は4th DownギャンブルのパスはDEのトゥロター選手のサックにより失敗
・追加点が欲しい関学はロングパスを使いましたが、ここはCBの西田選手にインターセプトを喫してしまいます
・しかし、ここでも関学ディフェンスのプレッシャーが強く、4th Downギャンブルはサックとなりました。
・最後は関学のオフェンスが時間をつぶして試合終了。10-6で関西学院の勝利でした

プレッシャー対策

立命館大学も関西学院大学も強力なDL陣の思い切りの良さが魅力です。このDL陣のプレッシャーをどう回避するかが勝利のポイントとなりました。

関西学院大学の対応策

関学はスクリーンやオープンプレイでDLからのプレッシャーを回避していました。また、スクリーンを要所で混ぜることで、立命DLのプレッシャーを分散することに成功しています。加えて、QB星野選手のプレッシャー回避能力も光りました

立命館大学の対応策

一方の立命館大学は、QBからパスを守るブロッカーの人数を増やして対応していました。確かにブロッカーの人数を増やすことでラッシュは抑えられますが、結果的にOLvsDLで1対1になっているところから漏れていたように思います

QBの庭山選手も走力に自信がある選手ですが、DLにのびのびとラッシュを逃げることは難しそうでした。


気になったプレイ

ここからは気になったプレイを3つご紹介します

➀マンツーマン対策

関西学院大学が最初のTDを決めたプレイです。まず、一般的にゴール前になるとマンツーマンディフェンスをするチームが増えます。その理由としては、パスに割く人数を減らしてランをしっかりと止めたい、短いパスもしっかりと止めたいというものがあります。

ゴール前1ヤードという状況で、立命館大学は5メンラッシュのマンツーマンサインを引きました。

これに対して、関西学院大学は右にTEを置いた2by2フォーメーションから、左のWRの位置にセットした糸川選手がモーションしてボックスの中に入っていきます

立命館大学はマンツーマンをしているので、モーションした糸川選手に対して、モーションが向かってくる側にいるディフェンス選手に受け渡そうとしました

しかし、実際には糸川選手はモーションでそのまま抜けるのではなく、スナップと同時に急転換して左のフラットパターンへ走ります。立命館の選手はマンツーマンを受け渡そうとしていたため、この動きに対応しきれずにパスが決まりました

立命館大学のアジャストを狙った見事なマンツーマン対策でした。

②CBブリッツ

続いてご紹介するのは、第3Qに立命館大学のCB橋本選手がブリッツでQBサックに仕留めたプレイです。

3-13という状況で、立命館大学はDLを3人置いた体型から、フィールドサイドから2枚のブリッツを仕掛けました。

これに対応してプロテクションを行う関西学院大学でしたが、実はこのプレイの本命は狭いサイドからのCBブリッツです。

CBサイドにいるDEの選手が一度ラッシュを仕掛けるふりをしてから下がるのですが、ここでしっかりとOTの選手を反応させて、CBをブロックしないようにしているのがミソでしたね。

③ショベルパス

第4Qに関西学院大学のRB前島選手がロングゲインを奪った、関西学院大学の伝家の宝刀ショベルパスです。

ショベルパスというのは、スクリーンの要領でOLがDLを浮かし、QBが下手投げでRBにパスをするというプレイです。

このプレイは、最初RBの前島選手にハンドオフフェイクした後、外側にいるWRにパスを投げるスクリーンをして、再度前島選手にショベルパスを行うという手の込んだものでした。

関西学院大学は1試合全体を通じて、外側にいるWRにパスを投げるスクリーンをよく仕掛けていました。このフェイクをしてからのショベルパスなので、立命館大学の選手は引っかかってしまいました。

あとは前島選手のスピードとタックルを外す個人技も相まって、24ヤードのロングゲインにつながりました。


おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回は、立命館大学と関西学院大学の試合の様子と、気になったプレイ3つをお届けいたしました。毎年激戦が繰り広げられる両チームの対戦ですが、最近は関西学院大学の勝利が続いております。

今年は関西大学が立命館大学に勝利するなど、少しずつ様相を変える関西学生リーグですが、来年はどのチームがリーグ優勝するのでしょうか。

それではまた次回をお楽しみに。

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