今回は2021年に開催されたNFCカンファレンスチャンピオンシップの試合を振り返ります。
今年はタンパベイ・バッカニアーズ vs グリーンベイ・パッカーズという組み合わせになりました。
最終スコア
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | OT | total | |
---|---|---|---|---|---|---|
バッカニアーズ | 7 | 14 | 7 | 3 | 31 | |
パッカーズ | 0 | 10 | 13 | 3 | 26 |
31-26でバッカニアーズの勝利!!
バッカニアーズ | パッカーズ | |
---|---|---|
351 | 総獲得ヤード | 381 |
24 | ラン回数 | 16 |
76 | ラン獲得ヤード | 67 |
20-36 | パス(成功-試投回数) | 33-48 |
275 | パス獲得ヤード | 314 |
1-5 | 被QBサック数(回数-喪失ヤード) | 5-32 |
3 | 被インターセプト数 | 1 |
2-10 | パントリターン(回数-リターンヤード) | 0-0 |
5-121 | キックオフリターン(回数-リターンヤード) | 2-30 |
2-8 | 反則(回数-罰退ヤード) | 4-30 |
0-0 | ファンブル(回数-喪失回数) | 2-1 |
25:23 | 攻撃時間 | 34:37 |
バッカニアーズのトム・ブレイディは43歳
パッカーズのアーロン・ロジャーズは37歳
と、ベテランQB対決となったこの試合。
ラン獲得ヤードは共に100ヤードを超えず。
一方、パス獲得ヤードは共に高く、両QBのハイレベルな投げ合い対決となりました。
それでは、ここからは個人的に面白かったポイントを挙げていきます。
【バッカニアーズ オフェンス】3rd Downの突破力
まずは、3rd Downの駆け引きです。
3rd Downでマンツーマンディフェンスを敷くパッカーズに対して、バッカニアーズは見事に交わしていきます。
例えば、パッカーズの6メンブリッツマンに対して、シンプルなフェードで突破するシーン。ブレイディの制球力が異常でした。(1Q13:42)
他にも、WR同士を近づけてクロスするパスパターン。(1Q11:04)
プレッシャーディフェンス+マンツーマンはプレッシャーをかけて空いたゾーンや、タイミングで投げるパスを消すメリットがありますが、WR同士のクロスパターンには弱いです
【パッカーズ オフェンス】フラットゾーンを起点にした攻撃
前半のパッカーズオフェンスはフラットゾーンを攻めている印象を持ちました。
バッカニアーズのDLは強力で、ブリッツを仕掛けなくても4メンラッシュでロジャースをサックするシーンが多々ありました。
そのため、#2WRへのフラット・スクリーン・バブル・RBへのトスと言ったフラットゾーンを行い、プレッシャーがかからないところで勝負していたのかもしれません。そして、ディフェンスの意識が外に向いたところで中央ランを織り交ぜてTDに結びつけていました。
【ランディフェンス】両チームとも健闘
ランに目を向けると、バッカニアーズは24回76ヤード・パッカーズは16回67ヤードと、両チームのランディフェンスが光る展開となりました。
ゴリゴリのランが魅力のレオナルド・フォーネットを12回55ヤードに抑えたパッカーズのランディフェンスは見事でした。
勝負の分かれ目①
勝負を決めたポイントはいくつかあるのですが、やはり前半終了間際のバッカニアーズのへイルメリーパスでしょう。
バッカニアーズのタイムアウトは無し。状況的にもエンドゾーンを狙ったヘイルメリーパスしか無いという状況でなぜCBは後ろから守らないのか・・・。
勝負の分かれ目②
第4Qに入り、23-28に追い上げたパッカーズ。ディフェンスが奮起して2つのターンオーバーを得ます。特に、二つ目のターンオーバーはDBのブリッツがタイミングよく決まった見事なインターセプトでした。
しかし、攻撃権を得たパッカーズはここで反撃できず、バッカニアーズのDLがOLを突破し、再三ロジャースにプレッシャーをかけていました。
もしここで勝負所でのスペシャルプレイなどで、パッカーズオフェンスが逆転のTDを奪えていれば試合は分からなくなっていました。
仕掛けないパッカーズ・攻め続けるバッカニアーズ
バッカニアーズは5点を追われる展開。ここで守りに入るわけではなく、グロンコウスキーのスクリーンなどで積極的に攻め続けます。(4Q6:14)
結果的にこれが3点のフィールドゴール成功に結び付きます。
一方、8点を追いかけるパッカーズはロジャースのパスで敵陣に攻め入りますが、TDには結びつかず。4th Downのギャンブルは行わずにFGで3点を追加します。
ある程度ランディフェンスが機能しているからという判断でしょうか?
個人的には残り2分で8点差ならFGではなくギャンブルを狙いたいです。
ギャンブル成功後の2PTコンバージョンは必須ですが、仮に失敗しても2点差。FGで逆転できる点差です。
反対に、FGを決めて3点を詰めたとしても5点差。TDを取らないと逆転はできません。また、残り2分でオフェンスにボールが回ってくる可能性は少なく、仮にディフェンスが3アンドアウトに抑えたとしてもディフェンスでTOは使うはずです。ボールが回ってきたオフェンスがTOなしで5点を取りに行くのはかなり厳しいです。
結果論かもしれませんが、大一番でこそ攻めの姿勢は失ってはならないと考えます。モメンタムスポーツであるアメリカンフットボールは、ここぞという場面で厳しい局面を乗り越えることで、チームに勢いをもたらします。
ホームゲームでありながら、攻めの姿勢を失ったパッカーズ。もったいない試合でした。
まとめ
ベテランQB対決となったこの試合ですが、最後はバッカニアーズが勝利しました。
トム・ブレイディが勝利に貢献したのは間違いありませんが、勝負所でパッカーズのオフェンスを凌いだバッカニアーズディフェンスが見事でした。
結果としては314ヤードもパスを決められてしまいましたが、アーロン・ロジャースに5QBサックは素晴らしい結果と言えるのではないでしょうか。
そして、トム・ブレイディはキャリア通算10回目のスーパーボウル出場。
長年いたペイトリオッツを離れて移籍したバッカニアーズ1年目でスーパーボウル出場。
凄すぎてもう意味わかりませんね(笑)
スーパーボウルの開催地に選ばれたチームが出場するのも初めてとのこと。
このまま優勝まで突き進むのか。スーパーボウルも楽しみです。
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