大学のアメリカンフットボールの試合からプレイの戦術をご紹介します。
今回は2013年秋に行われた、関西大学アメリカンフットボールリーグ第6節の立命館大学パンサーズ対京都大学ギャングスターズの試合から京都大学の好プレイをご紹介します。
当時の立命館大学と言えば、各高校から有名選手を集めたアスリート選手が揃っていました。一方京都大学は前節で関西学院大学に0-28で敗北し、決してアスリート選手が揃っていたチームではありませんでした。
しかし、この試合は20-2で京都大学が勝利しています。京都大学が立命館大学に勝利したのは実に13年振りで、その勝利の背景には京都大学の周到な準備がありました。
1つ目の準備は、モーションによるボックスの人数を増やしたオフェンスです。
第1Q残り9:48
敵陣49y 1-10
Inside Zone
左からWRをモーションさせて人数を増やし、反対側にRBへハンドオフするプレイです。右側のLBがQBの動きに反応してしまったため、ボックスの中にはLBが一人になってしまいました。
動画はこちらから。
こちらもボックスの人数を増やしたプレイの代表とも言えるプレイです。
第2Q残り2:35
自陣30y 2-2
Jet Sweep
立命館大学のデイフェンスサインが外れサインだったのもありますが、#27のRBの力強いランも伴い、ロングゲインとなりました。
動画はこちらから。
ディフェンスとしては、モーションにより急にボックスの人数を増やされた場合、ランプレイを止めようとすれば同じようにボックスの人数を増やさないといけません。
しかし、立命館大学は後ろからSFを上げてくるのではなく、LBがずれることで対応していました。
これにより、ディフェンスはパスカバーを崩すことなく守れるのですが、一方でランに対しての守りは薄くなってしまいます。京都大学はしっかりと立命館大学のディフェンスをスカウティングしてオフェンスを組み立てていたと思われます。
京都大学のオフェンスは、この後も立命館大学のディフェンスの守り方をうまくついたオフェンスを展開していきます。
次回は、モーションによるボックスの人数を減らした京都大学のオフェンスをご紹介します。
それではまたお楽しみに。
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