今まではNFLの好プレイを紹介してきましたが、今回からはCollege Footballの好プレイを紹介していこうと思います。
まずは、2019年に行われた LSU Tigers 対 Alabama Crimson Tide の試合をお伝えします。
Alabamaのレシーブから始まったこの試合ですが、最初のシリーズはこのプレイをよく使っていました。
第1Q残り13:24
敵陣11y 2-1
Buck Sweep (RPO)
この動画は上図プレイから再生されます。
RPOについては以前にも触れたことがありますが、Run Pass Option の略です。
恐らくこのプレイも、#3WRに投げるかRBにハンドオフするかをQBがチョイスしているかと思います。もしかすると、QBはプレイ開始前に相手のつき方を見てどちらにするか既に決めているのかもしれません。
さらにこのプレイは両OGがプルでプレイサイドに向かわせてリードブロッカーを多くしているプレイです。
それでは、LSUのディフェンスを見てみましょう。
プレイの動き始めはこんな感じです。結果的には1st Downを取られてしまいましたが、このディフェンスで良い!と思ったのは2点あります。
①#3前のSFが深めに下がっている
このRPOでは「#3WRのフラットに投げて美味しいかどうか」をキーとしてQBが判断します。ぱっと見た感じではSFは深めに下がっているので投げられそうにも見えましたが、プレイが始まったとたんに前に上がってきたため、ディスガイズしていたことが分かります。
②DEとLBの位置を交換している
一般的にDEはタックルの外側にセットし、パスやランの際には大外を守る役割を任せられます。そしてLBはボックスの中にセットしてランに反応できるようにすることが多いです。
しかし、LSUのディフェンスはDEをタックルの内側につけて、LBを外側につけていました。これにより、LBは大外を守りながら、もし#3WRにパスが投げられた際にはより早く到達することができるポジショニングにセットすることができます。
現代のフットボールはオフェンスがディフェンスの弱いところを後出しで攻めるオフェンスが主流になっています。
そのため、ディフェンスとしてはプレイ前・プレイ中にどれだけオフェンスを迷わせることができるのかが求められます。
試合を見る際は、ディフェンスのディスガイズやセット位置の細かいところまで注意してみると、各チームの駆け引きが見れて非常に楽しめます。
それでは、また次回をお楽しみに。
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