さて、今回は2019年に行われたCollege Footballの試合から Miami 対 Florida Stateの試合からナイスプレイをご紹介します。
今回もMiamiのディフェンスから戦略・戦術をご紹介します。
まずは、Florida Stateのオフェンスからプレイをご紹介します。
第2Q残り12:46
敵陣9y 2-9
Outside Zone
ハンドオフを受けたRBがOTの外側をエイミングポイントにして走るプレイです。
動画はこちらから。
特筆すべきはRBをロスタックルしたLBの上がりです。
DEがOTのインサイドから割って入った外側をLBがスピードに乗って上がってきました。
LBがランを止めるにあたり、重要なのは「大外にいる選手のキワを上がる」意識です。
キワを上がるというのは、言い換えると「DEがいた位置に上がる」とも言えます。
そもそも、オフェンスはOLがブロックしてRBが走る場所がアサイメントである程度決まっているので、ディフェンスはよほどRBが勝手に走るコースを変えない限りはRBが走る場所を予測することができます。
LBはシャッフル・ステップやクロスオーバー・ステップを使いながら大外のキワを探し、ここ!というところで加速して前に詰めます。すると、LBはたとえRBが見えなくてもRBが来るであろうポイントに詰めることでロスタックルが可能になります。
反対に、大外にいる選手のキワから外側に膨らむように詰めてしまうとRBにインカットを切られてしまいますし、
RBが見えてから前に上がる意識だと、そもそもロスタックルは不可能となり、タックルする際に前方への推進力が無くなり後ろに倒されてしまいます。
このキワを上がる感覚を身につけるには、そもそもオフェンスのアサイメントを理解する必要があります。また、DLの動きに応じてキワが変わるため、DLのアサイメントも理解する必要があります。
あとは、キワを上がってタックルする勇気とアジリティ能力です。横動きから切替して縦に上がるクイックネスが求められます。
LBのロスタックルは迫力があってすごい!と思うプレイですが、
・アサイメントを理解する頭脳
・キワを上がるための身体能力
・RBに恐れずに向かっていく精神力
の三位一体で生まれるプレイだと思っています。
それではまた次回をお楽しみに。
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