さて、今回はディフェンスの「4Men Zone Blitz」時のパスカバーについて解説します。
4Men Zone Blitz とは
Zone Blitzとは、LBもしくはDBのブリッツを伴うゾーンカバーです。一般的に、DLが下がってパスカバーを行うことが多いです。
4Men Zone Blitz とは、4名がパスラッシュをしかけ、残りの7名がゾーンカバーを行うものです。
4Men Zone Blitz Cover 3
OLB Open Blitz Cover 3
OLBがコンテインブリッツを行い、空いたゾーンをSFが埋めます。
ブリッツと反対サイドのDEが下がり、OLBの役割を行います。
つまり、通常のCover 3を役割交換して行っているということです。
いいですか?この役割交換というキーワードはアメフトを知る上で非ッ常~に重要なのでぜひ覚えておいてください。
なお、Cover 3について詳しく知りたいという方はこちらをご覧ください。
Cover 3は以下のようにUnder Zoneを4人・Deep Zone を3人で守っています。
そして、このブリッツでは以下のようにパスカバーの役割が交換されます。
まず、左のDEが守っていたボックスの外側を、ブリッツしたSが守ります。そして、DL3人は右にスラントを行うことで順次役割交換が行われています。
また、通常のCover3でSが守っていた左のCurl / FlatをSSが守り、通常のCover3でSSが守っていた右のCurl / Flatは右のDEが守っています。
このように、役割交換が行われることでディフェンスはアサイメントを成り立たせています。
一見、ディフェンス全体が動くので複雑なことをしているように見えますが、やっていることは結局Cover 3なのです。
4Men Zone Blitz Cover 3のメリット
・ランに強い
ブリッツの種類にもよりますが、基本的にはCover3と同様なのでランに対しては強いです。
・セカンダリーのブリッツに期待できる
LBやDBがブリッツできることから、よりスピードあふれるパスラッシュを行うことで、オフェンスを惑わせることができます。通常のDLのパスラッシュが止められている時に、変化球で使用するのが有効です。
4Men Zone Blitz Cover 3のデメリット
・DEのパスカバーを狙われる
一般的にはDEは体が大きく、OLと対峙するポジションのため、パスカバーはDBやDLのほうが優れています。現代ではパスカバー能力を備えたDEが多くなっていますが、それでもDLの位置から下がってパスカバーを行うため、DEのゾーンを狙われると厳しいです。
・Deep SFとCBの間を狙ったパスに弱い
後ろはCover 3と同じなので、Deep SFとCBの間は相変わらず弱いです。Deep1/3を守るDBを挟むように#2WRを縦に走らせると、DBは間に入ってボールが投げられてからリアクションするしかありません。
・CBの前を狙ったパスに弱い
こちらもCover 3の弱点。CBはDeep 1/3を守っているため、CBの前を狙ったパスに対しては取られてからタックルするほかありません。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
まず、Zone Blitzとはディフェンス選手の役割交換で成立しています。
そして、4Men Zone Blitz Cover 3は、
QBに対してプレッシャーを与えることができ、ランに対してもよく守れるという特徴があります。
一方で、パスカバーが苦手なDEを狙われたり、CBとSFの間・CBの前のゾーンに対する守りは薄くなります。
それではまた次回をお楽しみに。
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