ジェッツ 4連敗を阻止
ニューヨーク・ジェッツがジャクソンビル・ジャガーズに対して32-25で勝利しました。ジェッツは終盤にジェッツが2回のタッチダウンと1回の2ポイントコンバージョンで15点を獲得し、ジャガーズを逆転して勝利を収めました。
この勝利により、ジェッツは4連敗を止めることができました。
JETS WIN! pic.twitter.com/qXd0Y25nFG
— New York Jets (@nyjets) December 15, 2024
試合の見どころ
1. アーロン・ロジャースとダバンテ・アダムスのコンビネーション
- ロジャースは30回中16回のパス成功で289ヤード、3タッチダウンを記録
- アダムスは9キャッチ198ヤードの大活躍で、自身2番目の高いレシーブヤード数を記録
- 2人の息の合った連携が、71ヤードのタッチダウンパスなど、試合を決定づける大きなプレーを生み出しました
Aaron Rodgers and Davante Adams clicked in the Jets' 32-25 win over the Jaguars https://t.co/Rb93gb4z4b pic.twitter.com/zxBVqDz2Lb
— SNY (@SNYtv) December 15, 2024
2. ブリース・ホールの復活
第14週のマイアミ戦を欠場していたブリース・ホールが復帰し、1ヤードの決勝タッチダウンを決めました。
この試合は48%スナップ参加、ラン9回30ヤード、1タッチダウン、2キャッチ21ヤードの活躍
Jets ‘hopeful’ Breece Hall will return to backfield against Jaguars https://t.co/lfZC03m4XC pic.twitter.com/eTrRhaD4au
— New York Post (@nypost) December 14, 2024
3. ソース・ガードナーの試合を決めたインターセプト
試合終了44秒前にコーナーバックのソース・ガードナーがインターセプトを決め、ジャガーズの逆転の芽を摘みました。
これは今シーズン初めてのインターセプトでした。
The play from @iamSauceGardner that sealed the win! #NYJvsJAX on FOX pic.twitter.com/d6UyaW1loQ
— New York Jets (@nyjets) December 15, 2024
チームスタッツ
カテゴリー | ジェッツ | ジャガーズ |
---|---|---|
ボール支配時間 | 25:36 | 34:24 |
ファーストダウン | 22 | 27 |
ラッシング | 8 | 10 |
パッシング | 10 | 13 |
ペナルティ | 4 | 4 |
3rdダウン成功率 | 4-10 | 8-15 |
4thダウン成功率 | 1-1 | 0-0 |
総獲得ヤード | 400 | 421 |
総プレー数 | 54 | 77 |
平均ゲイン | 7.4 | 5.5 |
ラッシングヤード | 125 | 136 |
ラッシング試行 | 23 | 29 |
平均ラッシングヤード | 5.4 | 4.7 |
パッシングヤード | 275 | 285 |
パス成功-試行 | 16-30 | 31-46 |
平均パスヤード | 8.9 | 5.9 |
ペナルティ-ヤード | 8-62 | 8-106 |
タッチダウン | 4 | 2 |
ラッシングTD | 1 | 0 |
パッシングTD | 3 | 2 |
こう見ると、ジャガーズが総獲得ヤード、ボール支配時間、総プレー数では上回っていましたが、ジェッツが勝負どころでビッグプレーを起こしたことで勝利を収めましたように思えます。
主要選手 スタッツ
パッシング
選手名 | チーム | 試投数-成功数 | パスヤード | TD | INT | サック | レーティング |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A.ロジャース | ジェッツ | 30-16 | 289 | 3 | 0 | 2 | 126.8 |
M.ジョーンズ | ジャガーズ | 46-31 | 294 | 2 | 2 | 3 | 78.4 |
レシービング
選手名 | チーム | ターゲット数 | キャッチ数 | レシーブヤード | TD | ロングキャッチ |
---|---|---|---|---|---|---|
D.アダムス | ジェッツ | 12 | 9 | 198 | 2 | 71 |
B.トーマスJr | ジャガーズ | 13 | 10 | 105 | 2 | 28 |
G.ウィルソン | ジェッツ | 5 | 3 | 44 | 0 | 22 |
E.ムーア | ジェッツ | 4 | 2 | 31 | 0 | 19 |
ラッシング
選手名 | チーム | 試行数 | ラッシングヤード | TD | ロングラン | 平均ヤード |
---|---|---|---|---|---|---|
B.ホール | ジェッツ | 9 | 30 | 1 | 8 | 3.3 |
T.エティエンヌ | ジャガーズ | 14 | 65 | 0 | 16 | 4.6 |
D.ジョンソン | ジャガーズ | 8 | 42 | 0 | 12 | 5.3 |
ディフェンス
選手名 | チーム | タックル | ソロ | アシスト | サック | INT |
---|---|---|---|---|---|---|
S.ガードナー | ジェッツ | 5 | 4 | 1 | 0 | 1 |
Q.ウィリアムス | ジェッツ | 6 | 4 | 2 | 1.5 | 0 |
F.ワーナー | ジャガーズ | 8 | 6 | 2 | 0 | 0 |
このスタッツからも分かるように、特にロジャース-アダムスのコンビネーションが際立った活躍を見せ、ジェッツの勝利に大きく貢献しました。アダムスの198レシーブヤードは、彼の今シーズン最高記録となっています。
試合を決定づけた23ヤードのサイドラインキャッチ
アメリカンフットボールの試合では、一瞬の判断と技術が勝敗を分けることがあります。ジェッツのワイドレシーバー、デボンテ・アダムスが見せた驚異的なキャッチは、まさにそんな瞬間でした。
第4クォーターの重要な3rdダウン
試合終盤、ジェッツが逆転を狙う重要な場面で、アダムスは素晴らしいプレーを見せました。3rdダウンの攻撃権を維持するか、相手に渡すかの瀬戸際の状況で、アダムスは23ヤードのパスをキャッチしたのです。このプレーにより、ジェッツは攻撃を続行することができ、最終的な逆転勝利への道を開きました。
体をねじっての難しいキャッチ
アダムスのキャッチが特別だったのは、その難易度の高さです。彼は走りながら体を大きくねじり、空中に浮いた状態でボールをキャッチしました。このプレーは、NFLの公式アカウントでも「Can’t-Miss Play(見逃せないプレー)」として紹介されています。
https://www.nfl.com/videos/can-t-miss-play-davante-adams-23-yard-body-contorting-catch-moves-chains
足を引きずりながらのサイドラインプレー
さらに驚くべきは、アダムスがキャッチ後にフィールドのサイドライン(境界線)ギリギリで両足を地面に付けたことです。NFLのルールでは、キャッチを成立させるには両足がフィールド内に着地する必要があります(日本やNCAAでは片足でOK)。
アダムスは、まるで熱いフライパンの上を歩くかのように、足を素早く動かしながらギリギリでフィールド内に留まりました。
これは「トー・タップ」と呼ばれる高度な技術で、サッカーでいえば、ゴールラインギリギリでボールを救出するようなものです。
アダムスのこの素晴らしいプレーは、アメフト初心者の方にも、このスポーツの魅力を十分に伝えてくれるものです。瞬時の判断力、驚異的な身体能力、そして細かいルールへの理解。これらが組み合わさって生まれる劇的な瞬間が、アメリカンフットボールの醍醐味なのです。
アダムスとロジャースのコンビネーションが光る
長年の信頼関係が生んだ完璧な連携
アーロン・ロジャースとダバンテ・アダムスの関係は、まるで長年連れ添った夫婦のようです。2つの頭脳が1つになったかのような彼らの連携は、この試合で見事に開花しました。
アメフト初心者の方に例えると、これは野球のピッチャーとキャッチャーの関係に似ています。ただし、アメフトではボールを投げる側と受け取る側が常に30メートル以上離れているため、より高度な信頼関係が必要なのです。
ロジャースとアダムスは、グリーンベイ・パッカーズ時代から8シーズンを共にプレーしてきました。その間に2人は81回もタッチダウンを決めており、NFL史上4番目に多い QB-WR(クォーターバック-ワイドレシーバー)のタッチダウンコンビとなっています。
Netflixのドキュメンタリーシリーズ「ワイドレシーバー」ではアダムスがレイダースの文句を言い放っていたシーンが印象的でしたので、それを考えると移籍してよかったのかもしれません。
ロジャースの正確なパスとアダムスの確実なレシーブ
ロジャースの正確無比なパスとアダムスの確実なレシーブは、まさに芸術的でした。特に印象的だったのは、試合終盤の71ヤードタッチダウンパスです。
このプレーを簡単に説明すると、ロジャースがボールを投げた瞬間、アダムスはまだディフェンダーに囲まれていました。しかし、ロジャースは「アダムスならきっとここにいるはず」と信じて投げたのです。そして、アダムスは見事にその期待に応えました。
アダムスは2人のディフェンダーの間をすり抜け、完璧なタイミングでボールをキャッチ。そのまま誰にも追いつかれることなく、エンドゾーンまで駆け抜けたのです。
このプレーは、2人の息の合った連携を象徴するものでした。ロジャースは「彼(アダムス)は信じられないほどの選手だ」と称賛しています。
71-YARD RUN TO THE END ZONE!!!#NYJvsJAX on FOX pic.twitter.com/XK3rBXayBe
— New York Jets (@nyjets) December 15, 2024
後半戦での驚異的なパフォーマンス
全ての活躍が後半に集中
この試合でのアダムスですが、前半は全くパスをキャッチできず、0キャッチに終わったのです。
しかし、後半に入ると別人のように変わりました。なんと、アダムスの全ての成績(9キャッチ、198ヤード、2タッチダウン)が後半だけで記録されたのです。
これは、NFL史上でも稀な出来事です。過去45年間で、前半0ヤードから後半200ヤード以上を記録した選手は、1994年のアーヴィング・フライアー以来となります。
チームの逆転劇を牽引
アダムスの後半戦での活躍はチーム全体にも良い影響を与えました。特に、第4クォーターで71ヤードタッチダウンを決めたことでジェッツは逆転し、その後も重要なキャッチを連発しました。
残り時間が少なくなる中で行われたこれらプレーによってチーム全体が盛り上がり、その結果として逆転勝利へとつながったと言えるでしょう。
試合後インタビューでアダムスが語った勝因
「ゾーンに入っていた」と語るアダムス
試合後インタビューでは、「今日は特に後半調子が良かった」と語るアダムス。「まるでゾーンに入っていたみたいだった」とも言及しました。この「ゾーン」に入るとは、自身も意識しないほど自然体でプレイできている状態です。
ロジャースとの絶妙な呼吸
また、「今日後半戦ではロジャースとの連携も良かった」と振り返りました。「彼とのハドル(作戦会議)は特別だった」とも述べています。この言葉からも二人三脚とも言える信頼関係が伺えます。
Davante Adams revealed that Aaron Rodgers had a hilarious rally cry for the #Jets at halftime ➡️ https://t.co/DIU3cif6GB pic.twitter.com/16y9xgw5EX
— Jets X-Factor (@jetsxfactor) December 18, 2024
おわりに
いかがだったでしょうか。今回は、2024年 Week15 ジェッツvsジャガーズの試合から、ロジャースとアダムスの黄金コンビを中心に振り返りを行いました。
ジェッツは第15週のジャガーズ戦で32-25の勝利を収めましたが、残念ながら2024シーズンのプレーオフ進出の可能性は既に消滅しています。
それでも、ロジャースとアダムスのコンビネーションが健在であることが、ジャガーズ戦で証明されました。また、ブリース・ホールやガードナーなど、若手選手の成長も著しく見られます。
プレーオフに進むチームばかりが注目されますが、今シーズンを一生懸命戦うチームや選手の姿も、しっかりと目に焼き付けていきたいですね(※私はニューヨーク・ジャイアンツファンです)
それではまた、次回をお楽しみに。
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