さて、今回はCollege Footballの試合からAlabama vs Georgiaの試合からプレイを解説していきます。
CFP National Championshipとは、2014年から開始されたボウルゲームで、NCAAのディヴィジョンIに所属するアメリカンフットボールチームの全国チャンピオンを決定する試合です。
試合のハイライトは以下から確認できます。
まずはAlabamaのオフェンスプレイです。
第4Q残り10:17
敵陣3y 3-G
3 Step Pass
動画はこちらから。
RBを入れて、片側に3人のWRをフィールドに送りこんでいます。最終的にやっていることは、バンチ体型からのSpotコンセプトのパスです。WR3人が図のような動きをすることをSpotと呼びます。
詳しくご説明しましょう。
最初の体型は以下の図のようにセットしています。
そこから、
①WRが内側にモーションして、コーナーのルートを走ります。
②TEは少し外に広がりながらも、エンドゾーンで振り返ります。
③RBはスナップと同時にフラットのコースを走ります。
これで、実質的にバンチ体型に近い状態からSpotをプレイしていることになります。
上手なのは、①のWRがディフェンスがマンツーマンをしていることを察して、②のTEをマークしているディフェンス選手を邪魔するように走っていることです。これで、②のTEはフリーになることができました。
一方、Georgiaのディフェンスプレイはこちらです。
中央からLB2人がブリッツを行い、QBへプレッシャーをかけています。大外にいるDEは本来パスラッシュを行う選手ですが、RBがパスコースに出たことを確認してラッシュをやめてマンツーマンに切り替えています。RBと反対サイドのDEがラッシュをせずに下がっていることから、もしRBがブリッツと反対サイドに走った時のために、DE2人でRBをマンツーマンしている可能性があります。
パスラッシュをしていない選手は、有資格WRをマンツーマンしています。1人のSFは、フリーの選手として2枚WRサイドをヘルプしています。
プレッシャーがかかったことでQBは外側に逃げざるを得ませんでした。QBが外に動きながら自分よりも内側の選手に投げることは相当難しいのですが、逃げながらもしっかりとパスを決めてタッチダウンを獲得しているのは相当な身体能力だと感じました。
いかがでしたでしょうか。
たった1プレイですが、じっくりと見るとオフェンスとディフェンスにそれぞれ戦術があり、それぞれの面白さがあります。
それではまた次回をお楽しみに。
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