大学のアメリカンフットボールの試合からプレイの戦術をご紹介します。
今回は2019年に行われた西日本代表決定戦(ウエスタンジャパンボウル) 関西学院大学対立命館大学の試合から関西学院大学の好プレイをご紹介します。
第1Q残り4:32
自陣49y 1-10
Shovel Screen (PPO)
RBがDEをパスプロテクションするふりをしてすれ違うように振り返り、QBからピッチを受け取った後にOLをリードブロッカーにして走るスクリーンプレイです。
関西学院はこのShovel Screenが非常に上手で、プレイの精度はもちろん使いどころも抜群です。
そして、このプレイはおそらくTEへのパスとShovel ScreenでPPO(Pass Pass Option)
をしていると思われます。
PPOについては以前にもご紹介しております。
DBがTEについていけばRBへのShovel Screenを選択
DBがRBのShovel Screenに反応すればTEへのパスを選択
立命館はLBをブリッツに加えた3Deepベースのパスカバーなので、Deepを守るSFにTEを預けると解決しますが、もしかしたら関西学院は立命館がフィールドサイドのTEに対してDBがマッチアップしてついていくことをスカウティングしていたのかもしれません。
どれだけ良いプレイを考えても、相手ディフェンスにそのプレイに強いプレイやアジャストをされたら通らないため、オフェンスコーディネーターにはそのプレイを使うタイミングと根拠が求められます。
戦術はただあてずっぽうに使うのではなく、理論と分析に基づいて然るべきタイミングで使用してこそ威力を発揮します。
それではまた次回をお楽しみに。
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